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「刃之介」を読んでみた

おもしろかった。

・・・ではアンマリなのでちょっとグタグタ書いてみますか。ググリながら。

ワタナベアニさんは反ググり派(正式略称:ハングリ派)らしい(←日記の6/6参照)ので楯突くようで恐縮ですけど(笑)。あと日記の文面にある「能動的に知り得ないことは調べない」は「受動的」じゃないと文意が通らない気がしたりしなかったり。ついでに粘着しつつ(?)言うと、以下の部分も私とは導きだす結論が正反対だったりして興味深い。


子供の頃、本屋の棚に並んでいる膨大な量の本を見て自分が読むのはその中のほんの少数なんだな、と毛の生えていないチンポのくせにガックシ来ていたけど、仕方がない。偏っていても知識が無くてもそれでいいやと思うことにしました。

大体1週間に1〜2冊のペースで完読する本があるとすると年間で52〜104冊読む事になりますわな。平均すると78冊になりますが、これは私が自分で実験してみた値とほぼ同じです。資料としてとか引用するために、とかいうのを除いて最初から最後まで完読となると70〜80冊くらいが限度なんじゃないかな。やっぱり。

15歳くらいから80歳くらいまで毎年読み続けたとして78×65=5070冊くらいかな、一生のうちに完読できるのは。5070冊っていうのは多いのか少ないのか。ま、少ないんでしょうね。有限性を感じてガックリくる程度には。適当ですけど、あまり大きくない本屋一件分くらいの量ですかね。でもものすごく少ないというわけでもない。

それこそググってアタリをつけて「能動的」に自分にとって必要なものを有限のチャンスの中で読んでいかないと、偶然による本との出会いに期待しているだけでは、なんというか無駄ダマばっかりの5070冊になりかねないんじゃないかなーと思わなくもない。ガックリくるからこそググらねば!と私は思うわけですよ。

で、話は戻って「刃之介」。古本屋に「のだめカンタービレ」がないかと思って見に行ったら逆に「のだめカンタービレを売ってください」という張り紙を見つけてガッカリしたわけですよ。でもせっかく来たので何かないか・・・と思ってみたら「P-KC」とかいうシリーズが50円で叩き売られていたと。その中に「刃之介」があったので買ってみました。ちなみに「P-KC」は「(P)ペーパーバック(K)講談社(C)コミックス」のことのようです。

ま、偶然出会って(←!)買ったわけで・・・でもこれはマンガだから・・・やっぱアニさんが正しいのか・・・知らないものはそもそも探さないわけだし・・・むにゃむにゃ。
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さて、そもそも「刃之介」とは?ってとこから書きますか。

「さいとう・たかを」作品には「ゴルゴ13」(みたいなもの)だけじゃなくてSFとか時代劇とか色々あるようなんですよ。よく知らんのですけど。

で、時代劇モノで有名なのが「無用ノ介」でこれはテレビ番組にもなっているようです。こちらに解説があります。


「刃之介」(やいばのすけ)は、「無用ノ介」の連載開始前に、同じ少年マガジンに掲載された漫画(劇画)です。「無用ノ介」の前身ともいえる作品で、無用ノ介より若干細身で、目が違います。刃之介はただの素浪人で、無用ノ介のような賞金稼ぎとしては描かれていません。

リンク先の方だけではなく「刃之介」の評価は「無用ノ介」の前駆的作品、というのが定番のようです。ググってみてもこれ以上有益な情報は出てきそうにない感じがします。時代劇関連はあまり人気がないのかググっても情報はそもそも少ないような希ガス。

私はヌルいヒトなので「さいとう・たかを」作品は「ゴルゴ13」くらいしかマトモには読んだことがなくて、「無用ノ介」すら名前を聞いたことがあった程度の体たらくだったりします。なので予備知識ほとんど無しで読んだのですが、フツーにおもしろいですよコレ。

他の時代劇モノ、たとえば白土三平とも杉浦茂(←!)とも違う感じで、なんといったら良いのか妙に明るいというか倫理的というか。

と、思うまでもなく「あとがき」やら裏表紙やらに黒澤明監督の「用心棒」に影響を受けたって書いてありますね。ああ、そういうことか、と納得。

あとやけに「関わりになりたくない」と刃之介が言うのですけど、これなんか「木枯し紋次郎」の「あっしにゃあかかわりねえことでござんす」ってのと相通じる希ガス。でも紋次郎の方が後ですよね?

「刃之介」1967
木枯らし紋次郎」1973←笹沢左保原作

後ですね、やはり。紋次郎については紋次郎記念館なんてのもあるようで。
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うーん、でもやっぱり紋次郎とは大分違うかもしれんなあ。刃之介はニヒルという感じじゃなくて、なんというか合理主義者(?)って感じだし。紋次郎の殺陣って刀を振り回すだけだし、ホードボイルドっぽいつくりだから心理描写とかないし・・・と書いてる途中で原作を読んだことが無いのに気づいた(笑)。どんななんでしょうね原作での描写の仕方とかは。

ええと、刃之介は白土三平マンガにおける書き手の解説並に技とか戦い方について分析しまくってます。そして自分より強い相手に小細工で勝つわけで。いいねー。あと「犬>人間」なところとか。映画「リベリオン」のガン=カタ使いもこの価値観だったなあ。子犬を助けるために10人くらい問答無用で惨殺してたけど(笑?)。


のらいぬとのけんかにゃあ、いくら強くたって、気をつけるものだ...のらいぬってやつは、知らないまに、けんかじょうすってやつを身につけている...

ってのは刃之介のセリフ。誰かをブッタ斬った(←比喩ですよ!比喩!)ときに言ってやりたいものよ、とか思った。
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そんな感じ。

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