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計算機に関する昔話

おもしろいなあ。「犬にかぶらせろ!」なんですけど、映画「電車男」→中谷美紀→岡田有希子とかetc...というすざまじい流れ(笑)。特に「岡田有希子」と「MSX」あたりのネタについては私も(?)語りだしたら止まらない感じもあったりして絡みたい気もするのですが、あまりに長大になりすぎることが予想できるので、ちょっとズラして関連する別ネタで書いてみます。

で、「ソードのm5」というか「ソード」ネタでアレコレ語ってみますか。ちなみにググるとこんなネタが出てきます。


ソード社とタカラ社が業務提携して販売されたハード。販売ルートを分けて販売していた。
ソード社が『M5(エムファイブと読みます)』を電気店ルートで、タカラ社が『ゲームパソコン』の名前で玩具店ルートで発売していた。もちろんソフトの互換性はとられていた。

ええと、昔「ソード社」という計算機の会社があって、そこで「m5」というのを作っていたわけですよ。リンク先の記載によれば「1982年11月発売(略)定価 49800円」ということのようです。

この「m5」についてはこちらにかなり詳しい情報が載っています。


M5の基本設計は後発のMSXと互換性はありませんがほぼ同一です。
M5のデビューは1982年10月なのでMSXの8ヶ月前です。一説には、ソフトバンクの孫氏がSORDに企画を持ち込み、そのコンセプトをMSX陣営(アスキーの西氏とMicrosoft、家電各社)が利用したとも言われています。(その逆という説もあります)

このあたりの真実は永遠に闇の中なんですかね。孫とか西とか濃ゆい名前が出て来てますけど。あとリンク先の記事にはこんなことも書いてあります。

M5を作ったSORD社は、日本のAppleと呼ばれれるほどベンチャー企業として注目されていた会社でした。場合によっては現在のMicrosoftのライバルになっていた可能性もあった程です。

m5はガキンチョだったころの私にとってアコガレのマシンでした。もちろんappleもです。appleを買うのはどう転んでも不可能でしたがm5はなんとかなりそうだったし。両者の共通点はやっぱりデザインの良さみたいなものですかね。リンク先の画像を見ていただきたいのですがm5は実にキレイでした。

で、ですね、これは当時私と同じくガキンチョだった友人がソースの情報なんでアレなんですけど、ソード社員の間で流行っている遊びがある・・・って話があったんですよ。

ええと、どういうのかというと(←脳内データベースを検索中)・・・「紙の上にいくつかの点(=開始点)を書いておき、対戦者は交互に点と点を結ぶ線を書いていく。線上には新たな点(=線点)をひとつ加える。一つの点が三つの線と交わると、その点には線が引けない。新たな線が引けなくなった方が負け」って感じだったかなあ。「開始点」や「線点」はいま説明のために適当に作ったタームで当時のものではありません。

で、当然どういう戦法が有利なのかガキなりに考えてみたわけです。ところがアレレ?となってしまったわけですよ。

ええと、例えば対戦開始時に点が一つしか無かった場合にはどうなるか。
sord1-1
こんな感じですね。図は以下アルファベットで書いているのが開始時にあった点で数字は線を引くことで増えていった点です。あと青線が先攻、赤線が後攻の対戦者が引く線です。

どうやっても点は三つ以上増えず、絶対に後攻の人(赤)が勝ちます。この図(=開放単位)と性質の違うパターン(=閉鎖単位)としてはこういうのも有り得ます(←カッコ内の語はあとの説明で必要なので今適当に作ったターム)。
sord1-2
結果は同じですけどね。じゃあ開始時に2点あったらどうか。

sord2-1
てきとうにやってみるとこんな感じです。先攻(青)の勝ちですね。開始点2+線点5となります。では後攻(赤)が勝つ場合は無いのか?といえばあります。
sord2-2
たとえばこんな場合です。開始点2+線点4の場合となってますね。三つ目の線が引かれていない点(=未完点)が先攻勝利のときには1点なのに対し、後攻勝利のときは2点あります。

それでは開始点が3点のときは?ということこんな感じ。
sord3-1
後攻(赤)が勝ってますね。開始点3+線点8(未完点1)なわけです。先攻(青)が勝つ場合はこんな感じです。
sord3-2
開始点3+線点7(未完点2)となってます。

ここまでのケースをまとめてみます。

開始点1のとき線点2(未完点1):後攻勝利
開始点1のとき先攻は勝利出来ない
---------------------------------------
開始点2のとき線点5(未完点1):先攻勝利
開始点2のとき線点4(未完点2):後攻勝利
---------------------------------------
開始点3のとき線点8(未完点1):後攻勝利
開始点3のとき線点7(未完点2):先攻勝利

ええと、仮説をたててみますか。「開始点が奇数のとき未完点が1なら後攻勝利であり、開始点が偶数のとき未完点が1なら先攻が勝利する」・・・エレガントじゃねーなー(笑)。「線点が偶数なら後攻勝利、奇数なら先攻勝利」の方がすっきりしているかな。

要するに後攻の対戦者が勝利しようとするなら「開始点の数を数えて、もしそれが偶数なら未完点が奇数になるようにプレイし、奇数なら未完点が偶数になるようにプレイすれば良い」ってとこでしょうかね。

開始点が増えるとどんどん複雑にはなるけど、根本のところは開始点1のときの二つのパターン(閉鎖型と開放型)の組み合わせにすぎないのではないかと思ったりしたわけですよ。開始点3の場合も単純に言うとこんななのかな、とか思うわけです。
sord-m
ええと3点で一つの単位パターンを作るとして、その二種類の単位、開放型と閉鎖型の組み合わせを考えてみました。開始点が3点なので、それぞれの点から単位パターンを生じると考えてこんな図になってます。「開開開」「開開閉」「開閉閉」の三つですね。「閉閉閉」は「開閉閉」と同じになるので書いていません。

未完点は勝敗決定時に必ず1つはあるわけですけど、閉鎖型単位が含まれるとその分だけ未完点が増えることになります。そのため「開開閉」のときだけ「必然未完点1+閉鎖型による未完点1=未完点2」となって先攻勝利の条件を満たしています。

ええと、ながながブサイクな図を入れつつ書いてきましたけど、要するに非常に単純な勝利規則というか戦法しか有り得ない「遊び」であったのではないかと。言い換えれば勝利条件のほとんどがプレイ開始前に決まっていて(←先攻後攻の有利不利とか)、戦法や戦略を工夫する余地があまりない=ツマラナイものなんじゃないかと。

で、まだガキンチョであった私が、同じく当時ガキンチョだった友人に上で書いたような考察を語ったところ「オマエごとき(←!)にさえ簡単に見切られるようなものが流行ってるソードってやばいんじゃないか?」という感想を漏らしたのですが、見事にその通りになってしまいました。

上で引用したリンク先の記事はこう締められてます。


残念ながらSORD社の事業は東芝に売却され現在SORD社は存在しません、設立者の椎名さんは現在プロサイド社を設立し活躍されています

・・・でもその直前を読むと、やっぱりスゴイ会社だった気もするけど(笑)。

SORDは1970年3月に椎名蕘慶さんをはじめとする東北大学 工学部のOB数名により設立されます、目標は当時高額であったコンピュータを低価格にして誰でも電卓のように簡単に使えるようにすることでした。
Microsoftの設立が1975年4月4日(法人化1981年)、Appleの設立が1976年ですからいかにSORDが先進的だったか分かります。
SORDの功績は現在でもEXEL等の表計算ソフトの中に身近に存在しています、表計算の基本ソフトの特許はSORD社が持っていたからです。

プロサイド社って何をしている会社なのかなあ・・・。こんな会社らしい。うーん、知らんかった。今度電器屋に行ったら注意して探してみることにしよう。

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