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ミシュラン氏ね

あ〜、ヒトゴトに対して熱くなるのはミットモナイのでアレなのですが、さすがにイライラして色々なことが手に付かないので感情の赴くまま書き散らかしておきますかね。ミシュランは氏ね。マジで。

えーと、大多数の人々には興味の無い話だろうし、私も別に興味は無いのだが(←!)アンマリだと思うので、ね。なんだろう。文化の違いなのか大企業故の何かなのか。レストランガイドを作っているうちに自分を神かなんかだと思ったのか。とにかくミシュランは氏ね。

貧乏でファルケン履いているオイラだけどミシュランには氏ね!とだけ繰り返し言っておきたい。氏ね。

何の話かというとコレですよ。


米インディアナ州インディアナポリスで19日に行われた自動車F1シリーズ第9戦、米国グランプリ(GP)決勝は10チームのうち日本人でただ一人参戦中の佐藤琢磨が所属するBARホンダなど7チーム、14台が1周目のスタートを切らず、意図的に一斉リタイアする異例の事態となった。

なんで7チームが「ボイコット」したのかというと彼らが使用しているミシュラン製のタイヤがレースを走り抜けないシロモノだったからなわけですよ。バカかと。

でもそれだけなら「バカか?」とは思うけど「氏ね!」までは言いません。ミシュラン氏ね!と言うのにはまあそれなりの理由があるわけです。

レース後のミシュランのプレスリリースがこれです。


ミシュランは、フリープラクティスと予選で使用されたタイヤが今週末のレースコンディションに対して合っていなかったことを申し訳なく思っているが、いつでもドライバーの安全が重要である。タイヤや他の論点に関して話し合うとしても、ミシュランは決してこのスタンスを変えることはない。

我々のパートナーチームとともに合意したレース前の提案が適応されなかったことは残念である。我々のアイディアによって、ドライバーの安全を保障することができたし、我々のチームが参加して観客への興味も加えられただろう。


ふーっ!ちんせいざいちんせいざい鎮静剤。ぶんなぐりてー。当事者でも関係者でもないけどぶんなぐりてー。

「いつでもドライバーの安全が重要である」とかどういう神経をしていると書けるのか。ミシュランはその「安全なタイヤ」をはじめから用意していなかった、というのがこの事件のキモである。レギュレーションでは彼らはそうすべき(←高パフォーマンス用タイヤと確実に走破できるタイヤの二種類のセットを用意しておくべき)義務があったのにそうしていなかったのだ。

こちらにそれについての記事がありますね。


イベントには2種類のタイヤを持ち込めることになっているが、ミシュランは安全に振った仕様のタイヤを用意しておらず、いずれも新構造の実績のないタイヤばかりを持ち込んだというもの。

更にいうとこの「新構造の」タイヤはもともと危険なもののようだ。上で引用した記事にも「噂では新タイヤの構造自体に問題があるとされる」とある。

hazure
ええと、こちらにラルフの事故の際のタイヤの写真が出てます。クラッシュ前にすでにホイールとタイヤが外れているとか。シロウト想像ですけどタイヤが(過度に)変形してグリップを増すタイプの構造なんじゃにゃいのかなあ、とか思ったり。いずれにせよ性能重視で安全性無視のタイヤ作りをしているのは明白なわけですよ。

そんでそもそものミシュランのプレスリリースに戻りますけどヤツラは「我々のパートナーチームとともに合意したレース前の提案が適応されなかったことは残念である」とか抜かしてますよね。この提案って何かというとこれです。


問題に対して安全な解決策を見出すために多くの話し合いとミーティングが行なわれた。安全な状態でレースを行なうためのすべての可能性が模索された。唯一の現実的な解決策として、ターン13の手前にシケインを設置するというものがあり、9チームがそれに合意して、たとえチャンピオンシップポイントが無効とされたり、ミシュランランナーがグリッドのトップポジションからスタートできないとしても、その状況でレースをする準備ができていた。

「唯一の現実的な解決策」というのは詭弁だと思う。ミシュランがやらねばならないことを全く果たしていないためにレースがどうやっても出来ない状況にあったわけである。

そんで、この提案でいう「ターン13の手前にシケインを設置する」というのはマシンの速度を落とすための提案なわけですよ。低速コースに急遽改変すればタイヤが保つのではないか?というわけで。

まずこの提案だとちゃんと高速コース用のタイヤを開発してきたブリジストンが圧倒的に不利になります。安全性を犠牲にしたタイヤで予選でも良いタイムを出していたミシュラン勢が有利になるのは明白でしょう。


"To change the course in order to help some of the teams with a performance problem caused by their failure to bring suitable equipment to the race would be a breach of the rules and grossly unfair to those teams which have come to Indianapolis with the correct tyres," the FIA said.

BBCの記事に引用されているFIAの発言でもその点を問題にしてますね。(いつもはオカシイけど)今回の対応はマトモだと思います。ミシュランが異常すぎる。

あと、レギュレーションでは予選と本戦でコースレイアウトが変わった場合にはそのレースのポイントは無効になるそうな。だからミシュランの連中が「たとえチャンピオンシップポイントが無効とされたり」というのは何の落ち度もないブリジストンタイヤ勢を含めた全チームのポイントのことを言っているわけですよ。

もともと出走すら不可能な状態だったのですからミシュラン勢がノーポイントになっても損はしないわけですからね。むしろブリジストン勢を巻き込んで無効レースにした方が得なわけですよ。

こんなのを「唯一の現実的な解決策」とかほざく神経を疑う。フェラーリがこの提案を蹴ったのは当然でしょう。

ですけど、まあ、実質ブリジストンタイヤはフェラーリ専用に近いらしい(ジョーダンやミナルディが一応はユーザだけど、ミシュランに変更する可能性はある)ので、10チーム中フェラーリを除く9チームがミシュランの要求というか提案に賛成せざるを得ないのはしかたがないし、気の毒とは思う。こんな目にあわされても、ミシュランは大企業だし、今後もタイヤの供給を受けなければいけない事情もあって強くでられないのでしょう。

ホントむかつく。ミシュランは氏ね。

なんでしょうね、そんでそもそもこんな面倒なことになっているのは今年のF1で採用された「予選とレースを1セットのタイヤで走りきらなくてはならない」とかいうルールのせいなわけですよ。

あ〜、っつーことはやっぱり主催団体のFIAも悪いよね〜、とか言いたくなりますわな。いつも悪い事とか碌でもないことばっかりやってるし。

ところがこちらを御覧ください。


1レースを走りきるタイヤというコンセプトは、ミシュランは全面的に支持します。そもそもこれは私たちが2004年に提案したものですから! レース週末に使用するタイヤの本数が減りますから、経費削減になります。またコーナリング速度を下げるというFIAの目的にもかなっています。耐久性を上げるためにタイヤは硬めのコンストラクションを使わざるをえず、必然的にスピードが下がるからです

「そもそもこれは私たちが2004年に提案したものですから!」て。・・・「ミシュラン氏ね!」以外にこの件について何が言えるだろう。ミシュランは氏ね。

それにしても誰にとっても後味の悪いレースになった模様。


Missiles were thrown onto the circuit during the race, and the cars crossed the finishing line to shouts of derision from spectators.

観客も相当あれた模様。Missilesて(笑?)。

ただねえ、やっぱり気になるのはマスコミのミシュランに対する非難とか追及の甘さですよ。大企業相手だといっつもこれだよね。スポーツ&芸能は特にその傾向が強い。

でもね、報道の正義みたいなものってそういうところのナーナーから腐っていくんじゃないかと思うんですよ。ちゃんとミシュランが倒産するまで追い詰めてよね!

と言いたい感じ。

オマケ・・・このniftyの記事は上でも引用しましたし、勇気を持ってミシュランを責めていて大変よろしいのですが、自分のとこがコレではねえ。
f1_hash
permalinkや日付がHASHナニソレになる現象が未だに「原因不明」で直ってないんだけど・・・。

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