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ゲンダイシの雑誌と文庫

「ゲンダイシ」というと大抵のヒトは「現代史」のことだと思うようだ。ちなみにググってみると「現代史」では14万7千件ヒットします。で、私が今回話題にしたいのは「現代詩」の方で。こっちは6万6千3百件ですね。思ったより健闘しているかな。

現代詩って読みますか?と聞きたい。書くヒトや出版するヒトは多いらしいのですけど。高橋源一郎さんの元妻のヒトも「現代詩」人だし。ワロ・・・うところじゃないな。あと最近(?)では島田雅彦さんが「文学的な何かスゴイもの」を求めてついに最後の秘境「現代詩」界に探索に乗り出してますね。どうもホンキっぽい。

私は島田雅彦さんの文章って「僕は模造人間」以外は痛すぎて全く読めない(←今でもです)のですが、なんというか町田町蔵や山田詠美、村上春樹といったヒトたちの簡単にいうと「所与の文学的才能」みたいなのに猛烈に嫉妬して羨んで、ホンキでそれを獲得したいとみっともなくも真剣にのたうっている姿がこうステキダワア・・・と思えて来てます。二枚目が必死でみっともないことしているとなんというのか一種異様なカッコヨサがありますよね。それでも読む気はまだしないですけど。

そして嫉妬されて「すげえバカだすげえ」と島田雅彦に言われていた町田町蔵が対談でそのことに(バカとは何だ失礼だろ、みたいな)文句言っていたのがナントモカントモ。ちなみに町田町蔵さんはパンクやってるよりも詩集を出した方が印税が多いことに驚いたらしいですね。それで宗旨替えしたとか。で、詩集よりも桁違いに印税収入の多い小説に進出したとか。

なんつかこう「才能はそれを必死で求めるものに与えられるものではない」っていうのはホントだなあ・・・と思ったり思わなかったり。

で、相変わらず枕の話が長くなるので本題へ。世界で最も売れている詩雑誌(←今でもだろうか?)「現代詩手帖」を出版している思潮社が新しい文庫を出した模様。その名も「詩の森文庫」。どうだろうこのネーミング。なんか「死の森」みたいで生きて出て来れなさそう(笑)。

そんでさっそくこちらの方が苦言を(笑)。


ネーミングについて言えば「詩の森文庫」は光文社の「知恵の森文庫」とどうしたってかぶる。本のムシくんを超えるいいキャラを育てないとね。ネーミングでかぶり、装丁でかぶり。両脇をがっちり固めてのスタートです。これエールです。

あああ。現代詩の文庫なのに。ネーミングで二番煎じってどうだろうか。しかも部数激減写真誌FLASHを出しているあの光文社の。とほほ。

しかもラインナップが・・・なぜ今ごろ谷川雁?っていうか「汝、尾をふらざるか—詩人とは何か」ってタイトルギガワロ・・・いたくないけど我慢するのが難しい(笑)。

現代詩作マニュアル—詩の森に踏み込むためにという野村喜和夫さんのがあるようなのだが、どっちが先なんだろう。これがあるから「詩の森文庫」なのか「詩の森文庫」のためにこれを書いたのか。うーむ。今ひとつ全貌がわからん。野村さんのが105になってるけど百冊以上のラインナップがあるのだろうか。そんなにたくさんアマゾンでもヒットしないけどな。よくわからん。

アマゾンでは和書で28件ヒットするけどその中には「眠れる森」とかまでまざっているからなあ。この作品については微妙に言いたいことがあるけど、まあいいや(笑)。あとアマゾンのテーマのところに「詩:新体詩、近代詩、現代詩」というのがあって笑った。いや、正確で良いんだけど。「新体詩」は「近代詩」じゃないもんな確かに。大変好ましい!

あーグダグダだけど思潮社を守るために皆さん買ってください。一応鮎川信夫さんの近代詩から現代詩へというのもあるみたいだけど、やっぱり鮎川さんといえばあのオサレな女子が鼻を摘みそうな(?)詩がいいのになあ。


埋葬の日は、言葉もなく
立ち会う者もなかった
憤激も、悲哀も、不平の柔弱な椅子もなかった。
空にむかって眼をあげ
きみはただ重たい靴のなかに足をつっこんで静かに横たわったのだ。
「さよなら、太陽も海も信ずるに足りない」
Mよ、地下に眠るMよ、
きみの胸の傷口は今でもまだ痛むか。

とかいう「死んだ男」とかさ。ヤングのココロには響かないんだろうなあ。でもさ「アメリカ」の

それは一九四二年の秋であった
「御機嫌よう!
僕らはもう会うこともないだろう
生きているにしても 倒れているにしても
僕らの行手は暗いのだ」
そして銃を担ったおたがいの姿を嘲りながら
ひとりずつ夜の街から消えていった
胸に造花の老人たちが
死地に赴く僕たちに
惜しみない賞賛の言葉をおくった
予感はあらしをおびていた
あらしは冷気をふくんでいた
冷気は死の滴り・・・・・・
死の滴りは生命の小さな灯をひとつずつ消してゆく

とかさ。なんとなく現代の空気に合致してないかな。してないか(笑)。「星のきまっている者はふりむかぬ」とか大好きなんだけどね。ある種「ジョジョの奇妙な冒険」っぽいというか。ジョジョといえば熱烈な信者(高年齢)がいる一方で少年ジャンプからついに島流しになるようです。やっぱり若者は嫌いなのかなあ、こういうの。

あと念のため言っておきますけど引用はそれぞれの詩の極一部分ですからお間違えのないように。

で、詩の雑誌の話。御存知でしょうか「詩の雑誌midnight press」というやつ。ええとこちらの下の方にあるCD詩集「こうせき」はマジオススメです。色々な詩人の肉声が聞けます。それぞれ個性があってオモロイ。

谷川俊太郎さんはネスカフェのコマーシャル(←ここの1/27経由で知りました)でも最近また有名(?)になってますが、やっぱりスゴイ詩人だと思います。鉄腕アトムの歌の作詞もやってますしね。日本で唯一「詩人業」だけで喰ってる方だという噂も。

第二回目の「詩のボクシング」でも見事でした。っていうかアレは第二回目だけレベルが高くて良かったのですがあとはグダグダ。「詩は詩人にしか書けない」という根本原理を無視して戦後のサヨク系雑誌「列島」みたいなことやってるから当たり前ですけど。

ああ、そんでCD詩集「こうせき」に収録されている谷川さんの朗読は必聴です。勇気があるヒトなら宴会芸にも使用可能(笑)。

で、長々となったのでこのあたりでシメますけど、雑誌本体の記事では吉本隆明さんの娘でマンガ家の「ハルノ宵子」さんが書いた「クダだくで」というのが好きだったな。吉本隆明さんが入院して延命治療することになったら医者に「クダをたくさんつけてください(=クダだくで)」と言うとかそういう話。

これも買ってあげてください。おねがいします。利害関係は一切ないですけど。

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